「本の街」からオススメの人文書を発信【Part4】
人文学とは「人間とは何かを探求する学問」で、私たちを知的で教養ある人間へ成長させてくれます。多くの古書店や新刊書店、出版社が集まる神田神保町には様々な人文書が集まります。世界に誇る「本の街」からオススメの人文書を発信するのが「本の街 神田神保町発!人文書 自信のオススメ」レーベルです。
『気候適応の日本史』中塚武/吉川弘文館
稲作伝播、遷都、武士の台頭、江戸幕府の終焉―。古来、人びとは気候変動にどのように適応してきたのか。近年、急速に発展している年単位での古気候の復元研究で明らかにされた最新データと史資料を照らし合わせて、数年・数十年・数百年周期の気候変化のスピードが、いかに社会に影響を与えたかという視点で描く初めての通史。昨今の地球環境問題を考えるうえで、気候適応史研究の重要性を説く。
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『日本史人物〈あの時、何歳?〉事典』吉川弘文館編集部/吉川弘文館
『中高生のための哲学入門』小川仁志/ミネルヴァ書房
大人になるって なんだろう。それは考えることから始まります。大人になる方法。そのヒントは 哲学にありました。2022年4月から「18歳」は「大人」です。 私たちはどうあれば大人なのでしょう。 鍵をにぎるのは「哲学」でした。 これから大人になる君たちへ、 異色の哲学者がおくる、 哲学からはじまる大人入門。
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『14歳のための物理学』佐治晴夫/春秋社
『給料はあなたの価値なのか』ジェイク・ローゼンフェルド(著)、川添節子(訳)/みすず書房
誰が仕事を公平な基準で正しく評価できるのだろうか? じつは、多くの人が「誰がいくらをなぜもらうのか」を知らないまま、神話にとらわれている。本書は、アメリカの社会学者がさまざまな企業・業界の実態調査に基づき、常識への反論を試みる書である。給料を決定する4つの要因を手がかりに広く信じられている誤解を解き、給料を上げるための方策と真に公平な賃金制度への道筋を示す。
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『資本はすべての人間を嫌悪する』マウリツィオ・ラッツァラート/法政大学出版局
『セーラー服の誕生』刑部芳則/法政大学出版局
明治政府は近代化の象徴として洋装を推奨したが、とくに女性のあいだでなかなか普及しなかった。それが大正末期から昭和にかけて、高等女学校のセーラー服として一気に拡がりをみせる。セーラー服の制服が生まれて百年。なぜ女学生たちはセーラー服にあこがれたのか。本書は、全国すべての高等女学校を調査した集大成。図版約100点、「全国高等女学校の洋式制服一覧」を付す。
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『団体旅行の文化史』山本志乃/創元社
『誰の日本時代』洪郁如/法政大学出版局
語られなかった、書かれなかった台湾の日本時代にフォーカスし、個人史と家族史を中心に新たな視座を提供する。
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『味の台湾』焦桐/みすず書房
『茨木のり子の献立帖』茨木のり子/平凡社
NHKクローズアップ現代+1/19放送「茨木のり子 “個”として美しく~発見された肉声~」で再び注目を浴びている茨木のり子。詩人が残した膨大な日記や料理のスクラップブックから、茨木家の食卓メニューを再現。愛用の台所道具や器も紹介。役立つレシピ付き。重版出来!
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『一汁一菜でよいという提案』土井善晴/新潮社
『作家と珈琲』平凡社編集部/平凡社
毎日の食卓で、行きつけの喫茶店で、異国の地で味わう、一杯の珈琲。昭和の文豪や現代の人気作家によるエッセイ、詩、漫画、写真資料を収録。珈琲の香りただよう52編。茨木のり子、串田孫一、植草甚一、織田作之助、池波正太郎、林芙美子らを収録。
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『悪文』岩淵悦太郎/KADOKAWA
『学問としての教育学』苫野一徳/日本評論社
「よい」教育とは何か。その哲学的探究を土台に、そのような教育はいかに可能かを実証的また実践的に解明し体系化する野心的試み。
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『勉強するのは何のため?』苫野一徳/日本評論社
『飛ばないトカゲ』小林洋美/東京大学出版会
「当たり前」と見過ごしてしまいがちな日常のできごとに目をとめ、そこに潜む不思議を、最新の心理学や行動学などの研究を紹介しながら読み解いていく、『モアイの白目』に続くオモシロ科学エッセー第2弾。
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『フルートと脳のおはなし』鈴木則宏/春秋社
『世界を変えた150の哲学の本』アダム・フェルナー(著)、クリス・メインズ(著)、夏井幸子(訳)/創元社
最も古く、また最も息の長い言論形態のひとつが「本」だ。本書が取り上げる数々の本は、しばしば偏見や対立を伴う人類の歩みを私たちに垣間見せてくれる。哲学者たちは時代ごとの権力の移り変わりをその肌に感じながら、人間や人間が生きる世界のなりたちの解明に努めてきた。『ヴェーダ』『易経』『論語』から『グレタ たったひとりのストライキ』まで、豊富なビジュアル資料でたどる哲学・思想書の歴史。
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『テトラローグ』ティモシー・ウィリアムソン/勁草書房
2025年12月26日 更新