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ワクワクやドキドキが止まらない‼【Part6】

本を読んでいる時にページをめくる手が止まらなくなり最後まで読まないと気が済まなくなったことはありませんか?謎解きや笑いや冒険など驚きに満ちた本がたくさんあります。手に汗握って息をのみ徹夜してしまうこともあるかもしれません。そんなワクワクやドキドキをお届けするのが「ワンダ?ワンダ!」レーベルです。

『狂気の山脈にて』H・P・ラヴクラフト(著) 、南條竹則(編訳)/新潮社

狂気の山脈にて―クトゥルー神話傑作選―

H・P・ラヴクラフト(著) ,南條竹則(編訳)

新潮社

ISBN: 978-4-10-240142-2

ラヴクラフトは幻想文学の先駆者の1人です。ラヴクラフトは「人間の感情の中で、何よりも古く、何よりも強烈なのは恐怖である。その中でも、最も古く、最も強烈なのが未知のものに対する恐怖である」と述べています。人によってはラヴクラフトは「ホラー小説史上にコペルニクス的転回」を起こし、宇宙的恐怖は「より深遠な形而上学的恐怖譚」へと発展したと評価しています。
本書の難点を上げるとすれば表題作の長編と最後の中編を読むのにやや労苦が必要な方がいることでしょうか。しかし恐るべき空想力と執拗に繰り返される仄めかしを「バカバカしい」と思うかハマるかは読者のセンスに委ねられます。(R.S.)

人類未踏の土地、南極大陸で発見されたのは、エベレストをゆうに超す程の山脈だった─。パシフィック・リムの監督が映画化の実現に至らなかった狂気の小説と他7篇が詰まったラヴクラフト傑作集。底知れぬ狂気を、是非。(S.I.)

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『10月はたそがれの国』レイ・ブラッドベリ/東京創元社

『アヒルと鴨のコインロッカー』伊坂幸太郎/東京創元社

アヒルと鴨のコインロッカー

伊坂幸太郎

東京創元社

ISBN: 978-4-488-46401-1

現在と2年前とが交互に語られる見事な構成のミステリーです。2つの物語は徐々に近づき交錯していきます。登場人物がとてもの魅力的で、伏線がパズルのピースのようにはまり始めるとどんどん読み進めてしまうのです。2006年に映画化もされています。(R.S.)

あるアパートに越して来た大学生、榛名。初日に隣の住人から「一緒に本屋を襲わないか」と誘われ…!疾走感と緻密なストーリー!ところどころ口遊まれるのがボブディランのBlowin’in the Windという選択が秀逸。(I)

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『重力ピエロ』伊坂幸太郎/新潮社

『なんだろうなんだろう』ヨシタケシンスケ/光村図書出版

なんだろうなんだろう

ヨシタケシンスケ

光村図書出版

ISBN: 978-4-8138-0264-8

2017年6月に「あるかしら書店」刊行記念イベントとして神保町本店6階で「あるかしら三省堂書店」を期間限定で開店いたしました。その際ヨシタケシンスケさんにテープカットをして頂き少しだけお話もして頂きました。そのイベントの際のお話や行動の端々にヨシタケさんの天然さを垣間見た記憶があります。本当に凄い方です。
本書は「なんだろうなんだろう。学校って、友達って、正義って、自立って、なんだろう。」と道徳教科書のコラムをまとめて1冊にしたものです。答えや結論はなくて考えることが重要なんだという哲学絵本といえばいいでしょうか。才気が迸っていると思うのは私だけでしょうか。(R.S.)

12の「なんだろう」を追求した大人でも考えさせられる1冊です。道徳教科書掲載作品なので答えのない問いかけになんだろうと考えてしまう奥が深い本です。(O)

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『行動経済学まんが ヘンテコノミクス』佐藤雅彦、菅俊一/マガジンハウス

『13階段』高野和明/講談社

13階段

高野和明

講談社

ISBN: 978-4-06-274838-4

傷害致死の罪で服役したことのある男、死刑執行に苦悩する刑務官、記憶を失った死刑囚。処刑までに残された時間は少なく無実の男の命を救えるのか。本書は第47回江戸川乱歩賞を満場一致で受賞しデビュー作とは思えない作品の完成度にただ驚くばかりです。日本の死刑制度の是非にまつわる重厚なサスペンス小説となっており読み応えがあります。後半の息をつかせぬ怒涛の展開に引き込まれます。(R.S.)

重いテーマを扱っていますが、物語の序盤からグッと引き込まれ一気に読んでしまいました。これがデビュー作と知り驚きました。名作。(N.K.)

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『火車』宮部みゆき/新潮社

『重力ピエロ』伊坂幸太郎/新潮社

重力ピエロ

伊坂幸太郎

新潮社

ISBN: 978-4-10-125023-6

暗く重い内容ですが登場人物のキャラクターが優しく最後まで読むととても充足感を感じます。兄弟や家族の関係がとても羨ましく家族愛について考えさせられます。伊坂さんの作品は映像化されているものが多いですが、本書も2009年に映画化されています。(R.S.)

駆け出しの書店員だった頃、自分で読んで面白くて店頭でかなり押していた作品です。その後この作品は第1回本屋大賞と第129回直木賞の候補となり、伊坂幸太郎の名は一気に広がりました。少しは貢献できたかな?(M.Y.)

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『チルドレン』伊坂幸太郎/講談社

『十角館の殺人』綾辻行人/講談社

十角館の殺人 <新装改訂版>

綾辻行人

講談社

ISBN: 978-4-06-275857-4

本格ミステリーが初めての方におすすめなのが本書です。本格ミステリーとは頭脳派の名探偵が活躍する謎解きやトリック中心の推理小説です。日本では古くは江戸川乱歩、1970年代から1980年代にかけての横溝正史ブーム、そして本書でデビューされた綾辻さんの登場による新本格ミステリーのムーブメントとなります。綾辻さんの特徴はどんでん返しとホラー系の影響が濃いことでしょうか。本作は孤島で殺人が起こり誰もが怪しく感じられるのですがページを捲るスピードがどんどん上がっていきます。アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」をモチーフにしているのかなあなどと思ったりもするのですが、本当に多くの読者に衝撃を与え続けてきた名作だと思います。(R.S.)

綾辻行人の館シリーズの第一作目であり、この作者が作家デビューした作品です。角島を舞台とした物語で、7人のミステリー研究会の人物の名前が有名なミステリー作家から由来されているのが特徴的です。(A.M.)

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『検察側の証人』アガサ・クリスティー/早川書房

『父を撃った12の銃弾 上 下』ハンナ・ティンティ(著)、松本剛史(訳)/文藝春秋

父を撃った12の銃弾 上

ハンナ・ティンティ(著).松本剛史(訳)

文藝春秋

ISBN: 978-4-16-792047-0

父を撃った12の銃弾 下

ハンナ・ティンティ(著).松本剛史(訳)

文藝春秋

ISBN: 978-4-16-792048-7

父の若い頃の話と現在の娘の話が交互に絡み合いながら進行していきます。父の話はハードボイルドなクライムノベル、娘の話は青春小説なのですが、これが交互に絡み合って過去が現在に迫ってきます。過去を清算するための生死をかけた緊迫した物語は圧巻のクライマックスを迎えます。(R.S.)

父の身体に刻まれたたくさんの銃創。母の謎の死。ミステリーの枠にはまらずに親子愛に満ちたところが面白い。(K.S.)

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『悪童日記』アゴタ・クリストフ/早川書房

『八日目の蝉』角田光代/中央公論新社

八日目の蝉

角田光代

中央公論新社

ISBN: 978-4-12-205425-7

角田光代さんの小説はどれも面白くて読みやすくてどんどんページが進んでいきます。本当に典型的な「これぞ小説」なのが角田さんの作品です。第132回直木賞を「対岸の彼女」で受賞しており映画化やドラマ化された作品も多いです。女性作家ですが男性ファンが多いのも角田さんの特徴だと思います。源氏物語を現代語訳するのが大変でしばらく作品がが刊行されなかった期間はファンの方はやきもきしたのではないでしょうか。
本書では恋人の子供を誘拐してしまった女が、誘拐犯でありながら子供を実の子のように愛情をかけて育てます。母性愛、不倫、親子の絆など様々なテーマが盛り込まれて物語は進んでいきます。読み応え十分な心が揺さぶられる1冊で、舞台になった小豆島に行ってみたくなります。(R.S.)

誘拐から始まった偽りの母子の逃亡生活。楽しい読書しか知らなかった私を、一皮むけさせてくれた本。胸が苦しくてたまらないのに、読むことを止められない。読後はしばらく放心状態。人に初めて心から薦めた本です。(K.I.)

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『火車』宮部みゆき/新潮社

『10月はたそがれの国』レイ・ブラッドベリ(著)、中村融(訳)/東京創元社

10月はたそがれの国 【新訳版】

レイ・ブラッドベリ(著), 中村融(訳)

東京創元社

ISBN: 978-4-488-61208-5

レイ・ブラッドベリは「火星年代記」「華氏451度」などが代表作のアメリカのSF作家で2012年に亡くなりました。本作は幻想的で薄気味悪い19編の短編集です。不思議でぞっとする話が詰まっています。SF界の抒情詩人と呼ばれていただけあって詩的で美しい描写もあります。(R.S.)

ページを開けば、いつでもそこには幻想と怪奇に満ちた黄昏の国が広がるのです。(K.K.)

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『黒後家蜘蛛の会』アイザック・アシモフ/東京創元社

『火の粉』雫井脩介/幻冬舎

火の粉

雫井脩介

幻冬舎

ISBN: 978-4-344-40551-6

元裁判官の家の隣にかつて無罪判決を下した男が引っ越してきます。怖いけど面白い、ハラハラしながらページを捲る手が止まらなくなります。文句なしの傑作だと思います。(R.S.)

社交性という仮面の下にどんな顔が隠れているのかわからない怖さにもっていかれた。(T)

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『火車』宮部みゆき/新潮社

2026年2月27日 更新

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