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ワクワクやドキドキが止まらない‼【Part4】

本を読んでいる時にページをめくる手が止まらなくなり最後まで読まないと気が済まなくなったことはありませんか?謎解きや笑いや冒険など驚きに満ちた本がたくさんあります。手に汗握って息をのみ徹夜してしまうこともあるかもしれません。そんなワクワクやドキドキをお届けするのが「ワンダ?ワンダ!」レーベルです。

『クローディアの秘密』E.L.カニグズバーグ(著)、松永ふみ子(訳)/岩波書店

クローディアの秘密

E.L.カニグズバーグ(著),松永ふみ子(訳)

岩波書店

ISBN: 978-4-00-114050-7

姉のクローディアと弟のジェイミーが家出をするのですが、家出先はニューヨークのメトロポリタン美術館です。思慮深く慎重な姉と度胸があって機転の利く弟の冒険と成長の物語で、良質なミステリでもあります。(R.S.)

子供の本棚から借りて再読。弟と家出をし、メトロポリタン美術館に潜り込むだけでも楽しそうなのに、そこで生活しながら謎解きをしていく、ワクワクする物語。(T.K.)

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『エルマ−のぼうけん』ル−ス・スタイルス・ガネット/福音館書店

『砂の女』安部公房/新潮社

砂の女

安部公房

新潮社

ISBN: 978-4-10-112115-4

本書は日本文学の傑作中の傑作です。砂が纏わりつくような不快感を常に感じさせながら極限状態に追い込まれた男の心理を描き、その世界観、設定、比喩、寓話性など、全てにおいて全く他の追随を許さない孤高の凄さにただ驚愕するばかりです。(R.S.)

これを読んで、砂(あるいは砂の穴)を何のメタファーと考えますか?砂(あるいは砂の穴)を何と捉えるかで、現在の自分の置かれている状況が見えてくるかもしれません。(W.K.)

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『漂流』吉村昭/新潮社

『ポアロ登場』アガサ・クリスティー(著)、真崎義博(訳)/早川書房

ポアロ登場

アガサ・クリスティー(著),真崎義博(訳)

早川書房

ISBN: 978-4-15-130051-6

アガサ・クリスティが生み出した探偵エルキュール・ポワロはコナン・ドイルのシャーロック・ホームズと双璧を成す名探偵です。本書は短編集なので登場人物が少なくその分ポワロの魅力を堪能できます。著者のクリスティは少しホームズとワトソンを意識して書いたのではないかと思うのは私だけでしょうか。(R.S.)

名探偵ポワロを知りたい?ならば この1冊!14の短編が入っていますが、最後の「チョコレートの箱」がオススメです。几帳面で、自意識過剰の「ポアロ」が初恋をする本です。「ポアロ」が恋愛?恋愛の行方はどうなることやら。私はこの話がシリーズでいちばん好きです。(T.I.)

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『検察側の証人』アガサ・クリスティ/早川書房

『儚い羊たちの祝宴』米澤穂信/新潮社

儚い羊たちの祝宴

米澤穂信

新潮社

ISBN: 978-4-10-128782-9

本書は上流階級のお嬢様が集う「バベルの会」という読書サークルを巡る連作短編集5編から成ります。黒くて暗いぞわぞわさせるダークミステリーで、不気味で不穏で残酷な物語と登場人物の狂気に鳥肌が立ちます。(R.S.)

この物語は短編です。「バベルの会」をめぐる5つの事件を、其々独立した5つの物語として書かれていて、サクッとよめるけれど、米澤流暗黒ミステリの神髄が窺える1冊。この本の魅力はなんといっても最後の一行!ラスト一行の意味に気づいた瞬間鳥肌ものです。私のおすすめは「玉野五十鈴の誉れ」めちゃくちゃ背筋が凍りました。(M.Y.)

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『氷菓』米澤穂信/角川書店

『運命と復讐』ローレン・グロフ(著) 、光野多惠子(訳)/新潮社

運命と復讐

ローレン・グロフ(著) ,光野多惠子(訳)

新潮社

ISBN: 978-4-10-590141-7

前半は夫が語り手で、後半は妻に語り手が代わる恋愛小説です。第一部は夫の視点で貞淑で献身的な妻に支えられ、幸せに満ちた美しき結婚生活が語られます。第二部は妻の視点でスキャンダラスで悲劇的な真相が明らかになっていきます。巧みなストーリー性と古典劇の文学性を併せ持っておりグイグイ読んでしまいます。ちなみに発売当時はオバマ元大統領も絶賛の全米話題作だったそうです。(R.S.)

ひとことで言えば夫婦の話。ただ、テーマは広く、読者がissueを持っているのか、読むタイミングによって感じ方が違うのでは、どんでん返し、古典の引用などが小説に強度を与えているところもオススメです。(T.I.)

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『ロング・グッドバイ』レーモンド・チャンドラー/早川書房

『ホワイトアウト』真保裕一/新潮社

ホワイトアウト

真保裕一

新潮社

ISBN: 978-4-10-127021-0

雪に閉ざされた日本最大の貯水量を誇るダムが武装グループに占拠され、ダム奪還のためにひとりの男が立ち向かいます。テロリストだけでなく真冬の雪山や自然の猛威などが次々に男に襲いかかります。本書は1995年度の「このミステリーがすごい」で1位になっており2000年に映画化されています。そのスケール感と迫力で日本の冒険小説の最高峰といっても過言ではないと思います。(R.S.)

武装集団に真冬のダムが占拠された!吹雪で閉ざされたダムの要塞で一人のダム員が立ち上がる!長編ながらストーリー性と巧みな描写から伝わる緊迫感・臨場感が半端ない!読み応え100%、満足度120%の傑作。(I)

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『13階段』高野和明/講談社

『七回死んだ男』西澤保彦/講談社

七回死んだ男

西澤保彦

講談社

ISBN: 978-4-06-293766-5

本書は1日を9回ループしてしまう「反復落とし穴」という体質を持つ高校生が主人公です。資産家の祖父が後継者を決めるために親族を集めた正月のループ中に祖父の殺人事件が発生し、これを食い止めようとするSFミステリーです。ややコメディタッチですが文句なく面白く、伏線回収も見事で叙述ミステリーとしても優れています。

祖父が殺されるのを防ぐ為犯人の邪魔をするが別の誰かが殺してしまう、のループがコミカルに描かれて良い。人が殺される話だが全然暗くならない読後感良し。(H)

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『マイナス・ゼロ』広瀬正/集英社

『不連続殺人事件』坂口安吾/KADOKAWA

不連続殺人事件

坂口安吾

KADOKAWA

ISBN: 978-4-04-110019-6

坂口安吾さんは戦前から戦後にかけて活躍した小説家で純文学のみでなく歴史小説、推理小説、広範な題材の随筆など活動は多岐に渡り無頼派と呼ばれました。戦後まもなく発表した評論『堕落論』、小説『白痴』が大きな反響を呼び人気作家になりました。本書は初めて書いた推理小説になりますが、作者から読者への挑戦状があって最後に解決編を読むと犯人当ての正解がわかるというお手本のような探偵小説です。とても手の込んだ伏線が張られていて江戸川乱歩や松本清張などからも高い評価を得て第2回探偵作家クラブ賞(現在の日本推理作家協会賞)長編賞を受賞しました。(R.S.)

坂口安吾と聞くと純文学というイメージを持つ人も多いと思いますが、安吾は何作もの推理小説を残しています。これは、その第1作目の小説です。30人以上の登場人物の中から犯人を見抜くことができるのでしょうか。(K.H.)

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『女王蜂』広瀬正/集英社

『リヴァイアサン』ポール・オースター(著)、柴田元幸(訳)/新潮社

リヴァイアサン

ポール・オースター(著),柴田元幸(訳)

新潮社

ISBN: 978-4-10-245107-6

ポール・オースターはアメリカの小説家です。アイデンティティや生きる意味を探すことをテーマにした小説を多く書いています。オースター作品は日本ではその殆どを柴田元幸さんが翻訳していることもあり入手が容易です。本書では偶然ですがまず作家同士の友情が始まります。しかし時が経つにつれ片方の作家ベンジャミンサックスがテロリストに変貌していくのです。度重なる偶然が人生を狂わせていきますが最後には人間の孤独について考えさせられます。オースターの小説を読み終わると不思議な気持ちになります。(R.S.)

今まで3人くらいにこれの登場人物のベンジャミン・サックスに似てるって言われたことがあるんですが、私、爆死するのかな、いやだな。(K)

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『ロング・グッドバイ』レーモンド・チャンドラー/早川書房

『ロング・グッドバイ』レイモンド・チャンドラー(著),村上春樹(訳)/早川書房

ロング・グッドバイ

レイモンド・チャンドラー(著),村上春樹(訳)

早川書房

ISBN: 978-4-15-070461-2

レイモンド・チャンドラーはアメリカの小説家で、ハードボイルド探偵小説を生み出した作家の1人とされています。彼が生み出した主人公フィリップ・マーロウはハードボイルド系私立探偵の代名詞です。フィリップ・マーロウには名言がいくつもあるのですが、私が好きなのは『プレイバック』での「タフでなければ生きて行けない。優しくなれなければ生きている資格がない」でしょうか。本作は『長いお別れ』として清水俊二さんが翻訳したものが長い間流通していましたが、2003年に「ライ麦畑でつかまえて」で親しまれてきたサリンジャーの長編を『キャッチャー・イン・ザ・ライ』として新訳して以降の村上春樹さんのアメリカ文学新訳により、『ロング・グッドバイ』として2007年に刊行されました。旧訳の「長いお別れ」」には「ギムレットには早すぎる」「さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ」という名言が収められていますが、村上さんが翻訳した本書ではどのように訳されているか興味津々です。(R.S.)

村上春樹が翻訳するハードボイルド小説の決定版です。(S)

■こちらの本をご覧になった方へのおすすめ
『八百万の死にざま』ロ-レンス・ブロック/早川書房

2025年11月27日 更新

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