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「本の街」からオススメの人文書を発信【Part2】

人文学とは「人間とは何かを探求する学問」で、私たちを知的で教養ある人間へ成長させてくれます。多くの古書店や新刊書店、出版社が集まる神田神保町には様々な人文書が集まります。世界に誇る「本の街」からオススメの人文書を発信するのが「本の街 神田神保町発!人文書 自信のオススメ」レーベルです。

『記憶する体』伊藤亜紗/春秋社(千代田区)

記憶する体

伊藤亜紗

春秋社(千代田区)

ISBN: 978-4-393-33373-0

第42回(2020年)サントリー学芸賞〔社会・風俗部門〕受賞。誰もが自分だけの体のルールをもっている。階段の下り方、痛みとのつきあい方……。「その人のその体らしさ」は、どのようにして育まれるのか。経験と記憶は私たちをどう変えていくのだろう。視覚障害、吃音、麻痺や幻肢痛、認知症などをもつ人の11のエピソードを手がかりに、体にやどる重層的な時間と知恵について考察する、ユニークな身体論。

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『その生きづらさ、発達性トラウマ?』花丘ちぐさ/春秋社(千代田区)

『アフリカから始める水の話』石川薫、中村康明/勁草書房

アフリカから始める水の話

石川薫,中村康明

勁草書房

ISBN: 978-4-326-24852-0

人と水は古来互いに深く結び合っていた。エジプトはナイルの賜物、母なるメコン、東西交易をつないだインド洋、……、古今東西人間が水とともに歩んできた道を振り返る。前著『「未解」のアフリカ』でアフリカへのヨーロッパ史観の錯誤を看破した著者がアフリカから始める水の話。実際に見聞した水にまつわる歴史・争い事、現代に存在する世界の水問題を集め、水のすばらしさ、水の大切さ、水にまつわる交流を切々と語る。

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『ぼくはテクノロジーを使わずに生きることにした』マーク・ボイル/紀伊國屋書店

『魔術師と予言者』チャールズ・C.マン(著)、布施由紀子(訳)/紀伊國屋書店

魔術師と予言者 2050年の世界像をめぐる科学者たちの闘い

チャールズ・C.マン(著),布施由紀子(訳)

紀伊國屋書店

ISBN: 978-4-314-01190-7

食料、水、エネルギー、気候変動――30年後に地球の人口が100億人になっても、この星で全員生きていけるのだろうか?現代の環境保護運動の礎となる理念を構築した生態学者=予言者派と、品種改良による穀物の大幅増産で「緑の革命」を成功させ、ノーベル平和賞を受賞した農学者=魔術師派の対立する構図を軸に、敏腕ジャーナリストが、厖大な資料と取材をもとに、人類に迫りくる危機を描き出した重厚なノンフィクション。

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『気候適応の日本史』中塚武/吉川弘文館

『メディアとアーカイブ』松本恭幸(編)/大月書店

地域でつくる・地域をつくる メディアとアーカイブ

松本恭幸(編)

大月書店

ISBN: 9784272331055

地域の魅力発信、ローカルな歴史の記録と公開など、コミュニティメディアとコミュニティアーカイブが地域再生に果たす役割が注目されている。コロナ禍を経た現状をふまえ、その課題を整理し、全国各地の先進的な事例を紹介する。

■こちらの本をご覧になった方へのおすすめ
『学問としての教育学』苫野一徳/日本評論社

『日本史年表・地図』児玉幸多(編)/吉川弘文館

日本史年表・地図

児玉幸多(編)

吉川弘文館

ISBN: 978-4-642-09560-0

歴史愛好者・一般読書人・家庭に一冊必備のロングセラー。年表は政治・外交・文化の外、世界史の事象を縦の帯とし、横に年代を揃えて時代の流れを有機的に把握できる。地図は政治・経済・文化事象の地図化と諸事項の表示に新工夫を施し、毎頁図版説明と時代概観を脚注で示す。

■こちらの本をご覧になった方へのおすすめ
『ここまで変わった日本史教科書』高橋秀樹(歴史学)/吉川弘文館

『鎌倉幕府はなぜ滅びたのか』永井晋/吉川弘文館

鎌倉幕府はなぜ滅びたのか

永井晋

吉川弘文館

ISBN: 978-4-642-05943-5

元王朝との戦時体制の常態化に伴い窮乏する御家人、騎馬武者による合戦の旧式化、社会を揺さぶる悪党の活動、分裂した王家…。鎌倉時代末期、幕府を揺るがす大きな社会変動、後醍醐天皇による討幕運動が起きた。正中の変からの十年間の政治と合戦を詳述。さまざまな混乱の責任を背負わされた幕府の苦悩を読み解き、滅亡にいたる歴史を描き出す。

■こちらの本をご覧になった方へのおすすめ
『北条氏と三浦氏 対決の東国史』高橋秀樹(歴史学)/吉川弘文館

『命のビザ評伝・杉原千畝』白石仁章/ミネルヴァ書房

命のビザ 評伝・杉原千畝 一人の命を救う者が全世界を救う

白石仁章

ミネルヴァ書房

ISBN: 978-4-623-09200-0

一人の命を救う者が全世界を救う――。戦争という狂気の時代、自分や家族の危険を顧みず、勇気と強い意志をもって、数千人もの命を救った外交官・杉原千畝。その一生を、未来を生きる中高生に伝える1冊。

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『秘密の戦争』ティモシー・スナイダー/慶應義塾大学出版会

『幸田文 老いの身じたく』幸田文/平凡社

幸田文 老いの身じたく

幸田文

平凡社

ISBN: 978-4-582-83877-0

老後の楽しみの見つけ方、年寄りのいる風景、祖母としての幸福、夫婦で老いるということ…。厳しくもあたたかな幸田文の視線は、自身の、そして他人への老いにも向けられていた。いかに芯の通った老いかたをするか。人生の達人・文先生の生きかたから学ぶアンソロジー。

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『作家と珈琲』平凡社編集部/平凡社

『ヴェルサイユ宮殿に暮らす[新装版]』ウィリアム・リッチー・ニュートン(著)、北浦春香(訳)/白水社

ヴェルサイユ宮殿に暮らす[新装版] 優雅で悲惨な宮廷生活

ウィリアム・リッチー・ニュートン(著), 北浦春香(訳)

白水社

ISBN: 978-4-560-09889-9

フランス貴族社会の象徴、ヴェルサイユ宮殿。十八世紀、ここには王を頂点に千人以上がひしめきあって暮らしていた。豪華絢爛な外観、贅沢な食事、着飾った女性たち、舞踏会や音楽会…。華やかな宮廷生活が思い浮かぶが、本書のテーマはこうした表の顔ではなく、より人間くさい日々の営みのほうにある。著者は残された書簡や官僚機構の報告書などを精力的に読み込み、宮殿での暮らしの実態をひもといてゆく。

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『女性たちのフランス革命』クリスティーヌ・ル・ボゼック/慶應義塾大学出版会

『経済学を味わう』市村英彦,岡崎哲二,佐藤泰裕, 松井彰彦(編)/日本評論社

経済学を味わう 東大1、2年生に大人気の授業

市村英彦,岡崎哲二,佐藤泰裕, 松井彰彦(編)

日本評論社

ISBN: 978-4-535-55955-4

東京大学で、毎回教室が超満員になる大人気講義を書籍化! 世界で活躍するトップランナーが、最新の経済学の世界へナビゲート。

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『消費社会の神話と構造』ジャン・ボードリヤール/紀伊國屋書店

2025年10月3日 更新

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