





自分にじっくり向かい合う、自問自答のヒントー あきやあさみ
制服化スタイリストあきやあさみさんの、忙しい毎日の中でも、自分の気持ちとちゃんと向き合える“自問自答タイム”にぴったりな5冊をご紹介。
制服化スタイリストあきやあさみさんの、忙しい毎日の中でも、自分の気持ちとちゃんと向き合える“自問自答タイム”にぴったりな5冊をご紹介。
徹底的に自分自身と向き合いながら、ファッションを楽しみ、人生を豊かにする提案をしている制服化スタイリストあきやあさみさん。そんなあきやさんが忙しい毎日の中でも、自分の気持ちとちゃんと向き合える“自問自答タイム”にぴったりな5冊をセレクト。本と対話をすることで「あ、自分ってこんなふうに考えてたんだ!」と新しい発見が広がります。
『キリンに雷が落ちてどうする少し考える日々』品田遊/朝日新聞出版
じわじわと考えを深めてくれるエッセイ集。日常の小さな歪みや人間関係の違和感を素早く見つけて観察し、的確に言語化してくれて気持ちがいい。テーマ選びや思考が哲学的で皮肉たっぷりで面白く、ぐんぐん想像が広がっていく感じがクセになります。「自分の考えが煮詰まってしまったな」と感じたときに読むと「そんな視点があったんだ」「もっと自由に考えよう」と肩の力を抜いてくれます。
『友達じゃないかもしれない』上坂あゆ美、ひらりさ/中央公論新社
歌人の上坂あゆ美さんと、文筆家のひらりささんの往復書簡をまとめた一冊。仕事、恋愛、セクシュアリティ、家族、住まい…誰もが一度は悩むテーマがあちこち行き来しながら語られていく。読みながら、「自分だったらどう思うかな?」「こんなときどうするんだろう?」と、自然と考えが深まっていきます。読後は友人と深夜のファミレスで真面目に人生の話をしたあとのような、ちょっと成長できた気分になれます。
『自分の薬をつくる』坂口恭平/晶文社
心が疲れてしまったときや、モヤモヤ言葉にできない悩みがあるときにぴったりの本。ユニークなワークショップ形式で、「自分にとっての薬=ぴったりのアウトプット方法」を見つけていきます。読んでいるうちに気持ちがふっと軽くなって、「私も自分に合った方法を探してみよう!」と前向きになれました。
『自分のために料理を作る 自炊からはじまる「ケア」の話』山口祐加、星野概念/晶文社
自炊料理家の山口祐加さんが、料理がちょっと苦手な6人に“自炊コーチ”として寄り添っていくドキュメンタリー本。料理の話なのに、いつの間にかその人自身の人生のテーマが浮かび上がってくるのがすごくおもしろい。体や心の声に耳をすませながら、「どう作るか」じゃなくて「なぜ作るのか」を考えていく。誰かのためじゃなくて、自分のために手を動かすって、こういうことだよな…と思わせてくれます。
『35歳の哲学者、遺伝性がんを生きる それでも子どもを望むということ』飯塚理恵/幻冬舎
病気や遺伝、結婚や出産。誰もがいつか向き合うかもしれないテーマを、哲学者ならではの視点で深く掘り下げた、貴重な一冊。
読んでいて何度も胸が締めつけられて、苦しくて、でもそれ以上に飯塚さんの言葉のひとつひとつに込められた真剣なまなざしに心を揺さぶられました。答えの出ない問いにぶつかったとき、「それでも考え続けるしかない」と思わせてくれる。しんどいけど、すごく前向きで、そして本当にかっこいい本です。
2025年5月30日 更新